新如来光明礼拝儀(法城寺版)


 <法城寺版礼拝儀>  元来の礼拝儀は、朝夕の二回の勤行に分かれておりますが、かねてより両方を一度に勤め得る事ができるようにしたいとの思いから、また三つの観点に留意し乍ら編集し直しました。一つには『浄土宗勤行式』式次第に準じ偈文を並べ替え、又聖者晩年の御教えである「三相五徳」の讃を挿入いたしました。二つには、礼拝儀の特色は「如来よ」と阿弥陀仏への直接の呼び掛けに終始する点にありますが、聖者は阿弥陀仏を「親さま」「大ミオヤ」「あなた」と目の前に居られる最も親しき方として呼び掛けるようにと仰せられる故、たとえば食作法の言葉に準じ、如来・阿弥陀仏を「にょらい」「あみだぶつ」でなく、「みおや」「あなた」等としての呼応表現を用いてみました。三つには、難しい文語をなるべく解り易い現代語に替え、又、阿弥陀如来を、教義上の三身即一身から、本来の意味通り無量寿・無量光として、初期の礼拝儀に用いられた表現で、現前の「生命の源に在す」「永遠の光なる」如来に統一し、深い帰依の心が育まれるように心掛けてみました。