善導大師

大業9年(613)~ 永隆2年(681)3月14日

『六時礼讃偈』

日没礼讃偈 

 ―午後4時ごろから勤める―

(『無量寿経』光明歎徳章の阿弥陀仏の十二光の名を挙げ、讃えて願往生を勧める)


南無釋迦牟尼佛等一切三寳

今稽首禮囘願往生無量壽國

南無十方三世盡虚空遍法界

微塵刹土中一切三寳

我今稽首禮囘願往生無量壽國

南無西方極樂世界阿彌陀佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界無量光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界無邊光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界無礙光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界無對光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界炎王光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界淸淨光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界歡喜光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界智慧光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界不斷光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界難思光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界無稱光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界超日月光佛

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界阿彌陀佛


哀愍覆護我 令法種增長

此世及後生 願佛常攝受

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界觀世音菩薩

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界大勢至菩薩

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

南無西方極樂世界諸菩薩淸淨大海衆

願共衆生咸歸命 故我頂禮生彼國

暜爲師僧父母及善知識法界衆生

斷除三障同得往生

阿彌陀佛國歸命懺悔

(要懴悔)

至心懺悔

南無懺悔十方佛 願滅一切諸罪根

今將久近所脩善 囘作自他安樂因

恆願一切臨終時 勝縁勝境悉現前

願覩彌陀大悲主 觀音勢至十方尊

仰願神光蒙授手 乘佛本願生彼國

懺悔囘向發願已至心歸命阿彌陀佛

(説偈發願)

禮懺諸功德 願臨命終時 見無量壽佛

無邊功德身 我及餘信者 既見彼佛已

願得離垢眼 往生安樂國 成無上菩提

禮懺已一切恭敬

願諸衆生三業淸淨奉持佛敎和南一切賢聖

願共諸衆生回願往生無量壽國

(日没無常偈)

諸衆等聽説日沒無常偈

人間悤悤營衆務 不覺年命日夜去

如燈風中滅難期 忙忙六道無定趣

未得解脱出苦海 云何安然不驚懼

各聞強健有力時 自策自勵求常住

(発願文)

願弟子等臨命終時心不顚倒心不錯亂心不失念身心無諸苦痛身心快樂如入禪定聖衆現前乘佛本願上品往生阿彌陀佛國到彼國已得六神通入十方界救攝苦衆生虚空法界盡我願亦如是發願已至心歸命阿彌陀佛


釈迦牟尼仏 すべての仏 法と僧とを崇めます 
頭(こうべ)をたれて 請い願う 量りえぬ 寿(いのち)の国に 今往くことを

全宇宙 あらゆる所 あらゆる時の 
数知れぬ 世界に満つる あまたの国の 
すべての仏 法と僧とを 崇めます 
頭(こうべ)をたれて 請い願う 量りえぬ 寿(いのち)の国に 今往くことを

(阿弥陀仏)
今ここに在(まし)ます 阿弥陀如来を崇めます 総ての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(無量光)
今ここに在(まし)ます 量りえぬ光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(無邊光)
今ここに在(まし)ます 果てしない光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(無礙光) 
今ここに在(まし)ます 礙(さまた)げのない光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(無對光)
今ここに在(まし)ます 比(たぐ)いなき光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(炎王光)
今ここに在(まし)ます 炎の王の光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(清浄光)
今ここに在(まし)ます 清らかな光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(歓喜光)
今ここに在(まし)ます 歓びの光の仏を 崇めます
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(智慧光)
今ここに在(まし)ます さとりの智慧の光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(不断光)
今ここに在(まし)ます 断えることなき光の仏を 崇めます
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(難思光)
今ここに在(まし)ます はかり知れない光の仏を 崇めます
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(無称光)
今ここに在(まし)ます 称え尽くせぬ光の仏を 崇めます
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ 
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(超日月光)
今ここに在(まし)ます 月日にまさる光の仏を 崇めます 
すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ
ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

(哀愍)

今ここに在(まし)ます 阿弥陀如来を崇めます

我等をまもり 成仏の 種を育てて

後の世も 此の世も共に 

救い給うは 願いの仏

すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ

ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

今ここに在(まし)ます 観音菩薩を崇めます

すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ

ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

今ここに在(まし)ます 勢至菩薩を崇めます

すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ

ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

今ここに在(まし)ます あまたの菩薩

清らかな あまたの聖者を崇めます

すべての人と諸共に、ひれ伏し捧げ

ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

わが師僧 わが父と母 善き仲間

あらゆる世界 すべての命あるものと

もろもろの さまたげ 払い

ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

すべてを捧げ 犯した罪を 懴悔します


(要懴悔)

心より 罪を懴悔し奉る 
頭(こうべ)垂れ すべての仏に 請い願う これまでの 重ねし罪を 消したまえ 
今まさに 過去の功徳を 回し向け 極楽に往く 因(もと)となす

願わくは 迷いの心を 終わらせる 南無阿弥陀仏の一声に 諸仏すがたを現わし給え

大慈悲の 阿弥陀如来と 観音と 大勢至すべての仏の 姿を見、

有り難き 光を浴びて 極楽へ ミオヤの願いの そのままに ミオヤの聖国(みくに)に 迎えらる

罪を悔い 回向を受けて 願いおこし ミオヤを 至心に 崇めます

(説偈発願)

頭(こうべ)垂れたる 懴悔の功徳 迷いの心を終わらせる 南無阿弥陀仏のお迎えに 生きとし生ける我等がすべて ミオヤの姿を目の当たり 拝みて さとりの眼が開き 識心(こころ)は聖国(みくに)に 摂取され 菩提の心成就する 
礼拝と 懴悔を終えて 帰依します 
願わくは 聖名(みな)を持(たも)ちて 諸共に 身と口と 意(こころ)を 弥陀に 浄められ 一切(すべて)の聖を 敬礼(きょうらい)し ミオヤの聖国(みくに)に いざ往かん

(日没無常偈)

世の人よ よく聞き給え 

日没無常の偈を説かん

ひとびとは ただ忙しく 日をおくり

気にもせぬ いのち尽きゆく 儚さを

灯火も いつしか風に 消え果てる

六道の 輪廻は止まぬ 定めなし

いまだ 苦海を 抜けずして

何故に 恐れぬ 安穏と

こころせよ 今を逃せば 二度あらず

移ろわぬ 真(まこと)求め 励みせよ

発願文(更生の誓願)

如来(おおみおや)よ、あなたの願いが我ら衆生をして今此処に、肉我(まよい)の命(こころ)を終わらせるに臨み今当に 南無阿弥陀仏と聖聚現前し給えり。既に心顛倒せず、錯乱せず失念せず、身心に諸々の苦痛なく快楽にして禅定に入るが如く、即ち仏(あなた)の本願に乗じて速やかに 阿弥陀仏国(あなたのみくに)に 南無阿弥陀仏と上品往生せしめ給う。直ちに霊化され已り六神通を得る故、願わくは急ぎ十方界に還り苦の衆生を救済す。虚空法界尽きる迄如来(あなた)の願いの尽きざるが如く、我が願いも亦尽きる事なし 

初夜礼讃偈

―午後8時頃から始める―

(『無量寿経』讃重偈の要文を集めて礼讃の偈となす)


南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彌陀智願海 深廣無涯底 聞名欲往生

皆悉到彼國 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

於此世界中 六十有七億 不退諸菩薩

皆當得生彼 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

小行諸菩薩 及脩少福者 其數不可計

皆當得生彼 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

十方佛刹中 菩薩比丘衆 竆劫不可計

皆當得生彼 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

一切諸菩薩 各齎天玅華 寳香無價衣

供養彌陀佛 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

咸然奏天樂 暢發和雅音 歌歎最勝尊

供養彌陀佛 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

慧日照世間 消除生死雲 恭敬遶三帀

稽首彌陀尊 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

見彼嚴淨土 微玅難思議 因發無上心

願我國亦然 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

應時無量尊 動容發欣笑 口出無數光

遍照十方國 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

回光圍遶身 三帀從頂入 一切天人衆

踊躍皆歡喜 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

梵聲如雷震 八音暢玅響 十方來正士

吾悉知彼願 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

至彼嚴淨國 便速得神通 必於無量尊

受記成等覺 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

奉事億如來 飛化遍諸刹 恭敬歡喜去

還到安養國 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

若人無善本 不得聞佛名 憍慢弊懈怠 
 
難以信此法 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

宿世見諸佛 則能信此事 謙敬聞奉行

踊躍大歡喜 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

其有得聞彼 彌陀佛名號 歡喜至一念

皆當得生彼 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

設滿大千火 直過聞佛名 聞名歡喜讚

皆當得生彼 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

萬年三寳滅 此經住百年 爾時聞一念

皆當得生彼 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

佛世甚難値 人有信慧難 遇聞希有法

此復最爲難 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

自信敎人信 難中轉更難 大悲傳普化

眞成報佛恩 願共諸衆生 往生安樂國


南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

哀愍覆護我 令法種增長 此世及後生

願佛常攝受 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界觀世音菩薩

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界大勢至菩薩

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界諸菩薩淸淨大海衆

願共諸衆生 往生安樂國

普爲師僧父母及善知識法界衆生斷除三障同得

往生阿彌陀佛國歸命懺悔

  (要懺悔)

至心懺悔

南無懺悔十方佛 願滅一切諸罪根

今將久近所脩善 囘作自他安樂因

恆願一切臨終時 勝縁勝境悉現前

願覩彌陀大悲主 觀音勢至十方尊

仰願神光蒙授手 乘佛本願生彼國

懺悔囘向發願已至心歸命阿彌陀佛

(説偈發願)

禮懺諸功德 願臨命終時 見無量壽佛

無邊功德身 我及餘信者 既見彼佛已

願得離垢眼 往生安樂國 成無上菩提

禮懺已一切恭敬

願諸衆生三業淸淨奉持佛敎和南一切賢聖

願共諸衆生回願往生無量壽國

(初夜無常偈)

諸衆等聽説初夜無常偈

煩悩深無底 生死海無辺

度苦舟未立 云何楽睡眠

勇猛勤精進 攝心常在禪


心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
ミオヤの智慧と願いとは 海の如くに果てもなし 聖名(な)を聞ききて 自然(じねん)に願うみな人を 南無阿弥陀仏と迎え摂(と)る
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
この広い 宇宙の中の 不退の菩薩 皆ことごとく 生まれ得る 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
行少なく 徳の少なき 諸菩薩も 皆ことごとく 生まれ得る 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
あまたある 諸仏の国の 菩薩たち 修行者たちも 生まれ得 る 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
あらゆる菩薩 各々の 天の妙華と宝香と 宝衣を捧げ 敬いまつる大ミオヤ 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
ことごとに 奏でる音色(ねいろ) 響き合い 歌に歎じて捧げては 大ミオヤを褒めまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
智慧の光りは 世間を照らし 迷いの雲を払い消す ミオヤのすがたを 崇めては 

右肩開(はだ)けて 敬い遶(めぐ)る 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
美しき ミオヤの聖国(みくに)を かいま見て 我もまた 斯くあらんとの 願いを発す 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
大ミオヤ まさにその時 微笑まれ 口より無数の光を出だし あらゆる世界を 照らし給う 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん 

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
その光 戻りて 身体(からだ)を三廻(めぐ)りし 頭上より入り給う 極楽の天人衆 皆喜びて踊り出す 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
弥陀の声 雷(いかづち)の如(ごと) 徳溢れ 菩薩の心に響き渡る「はるばる来たる者たちよ 吾れ汝らの願い知る」 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
「此処に至れば 自ずから 神通得ること 速やかに 汝ら 必ず成仏す」 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
諸菩薩は あらゆる仏に仕えんと 他国へ飛び立ち 供養して 再び戻る 弥陀の国 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
仏名を 聴き得ることは 過去からの 徳を積みにし功なれば 驕り高ぶり 懈怠には 信を得ること 易からず 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

過去世にて 諸仏に見(まみ)えた縁(えにし)より 今深く信得たる 敬いて 聞きて 歓喜し 踊躍せん

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

名号を聞く一念に ミオヤに遇いて 歓喜する まさに彼処(かしこ)に生ずべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

たとえ世界に 火が満ちて 焼き尽くされても すべからく 佛の御名を聞き給え まさに彼処(かしこ)に生ずべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

末法の 時が過ぎても この教え 住すること百年ならん その時に聞ける一念 ミオヤの迎え まさに彼処(かしこ)に生ずべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

み仏に 遇うのは難く 信と慧は 得るのも難し 希有なる法に遇えること これまた最も難しとす

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

自ら信じ また人に 信ぜしむるは 難きが中の難きなり 大悲を伝えて普く化すは 真の仏の 報恩行なり

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

(哀愍)

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます阿弥陀仏
我等をまもり 成仏の 種を育てて 後の世も 此の世も共に 救い給うは 願いの仏 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 観音菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 勢至菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます あまたの菩薩 清らかなあまたの聖者
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

わが師僧 わが父と母 善き仲間 あらゆる世界 すべての命あるものともろもろの さまたげ 払い ミオヤの国に 今往かん

すべてを捧げ 犯した罪を 懴悔します

(要懴悔)

心より 罪を懴悔し奉る 

頭(こうべ)垂れ すべての仏に 請い願う これまでの 重ねし罪を 消したまえ 

今まさに 過去の功徳を 回し向け 極楽に往く 因(もと)となす 願わくは 迷いの心を 終わらせる 南無阿弥陀仏の一声に 諸仏すがたを現わし給え 大慈悲の 阿弥陀如来と 観音と 大勢至すべての仏の 姿を見、有り難き 光を浴びて 極楽へ ミオヤの願いの そのままに ミオヤの聖国(みくに)に 迎えらる 

罪を悔い 回向を受けて 願いをおこし ミオヤを 至心に 崇めます

(説偈発願)

頭(こうべ)垂れたる 懴悔の功徳 迷いの心を終わらせる 南無阿弥陀仏のお迎えに 生きとし生ける我等がすべて ミオヤの姿を目の当たり 拝みて さとりの眼が開き 識心(こころ)は聖国(みくに)に 摂取され 菩提の心成就する 
礼拝と 懴悔を終えて 帰依します 
願わくは 聖名(みな)を持(たも)ちて 諸共に 身と口と 意(こころ)を 弥陀に 浄められ 一切(すべて)の聖を 敬礼(きょうらい)し ミオヤの聖国(みくに)に いざ往かん


(初夜無常偈)

世の人よ よく聞き給え 

初夜無常の偈を説かん

底知れぬ 深き煩悩 果ての無き 輪廻の海を

渡り切る 船は未だに旅立たぬ 何故に好みて 居眠りす

勇猛に 精進勤め わが心 常にミオヤを憶念す


中夜礼讃偈

 ―午前0時頃より勤める―

(龍樹菩薩の願往生礼讃の偈により十六礼拝を行ずる)

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

稽𩠐天人所恭敬阿彌陀仙兩足尊

在彼微妙安樂國 無量佛子衆圍遶

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

金色身淨如山王 奢摩他行如象歩

兩目淨若靑蓮華 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

面善圓淨如滿月 威光猶如千日月

聲如天鼓倶翅羅 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

觀音頂戴冠中住 種種妙相寳莊嚴

能伏外道魔憍慢 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

無比無垢廣淸淨 衆德皎潔如虚空

所作利益得自在 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

十方名聞菩薩衆 無量諸魔常讚歎

爲諸衆生願力住故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

金底寳間池生華 善根所成妙臺座

於彼座上如山王故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

十方所來諸佛子 顯現神通至安樂

瞻仰尊顏常恭敬 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

諸有無常無我等 亦如水月電影露

爲衆説法無名字 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彼尊佛刹無惡名 亦無女人惡道怖

衆人至心敬彼尊 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彼尊無量方便境 無有諸趣惡知識

往生不退至菩提 故我頂禮彌陀尊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

我説彼尊功德事 衆善無邊如海水

所獲善根淸淨者 回施衆生生彼國

願共諸衆生 往生安樂國 

 南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

哀愍覆護我 令法種增長

此世及後生 願佛常攝受

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界觀世音菩薩

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界大勢至菩薩

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界諸菩薩淸淨大海衆

願共諸衆生 往生安樂國

普爲師僧父母及善知識法界衆生斷除三障同得

往生阿彌陀佛國歸命懺悔

至心懺悔

自從無始受身來 恒以十惡加衆生

不孝父母謗三寳 造作五逆不善業

以是衆罪因縁故 妄想顚倒生纒縛

應受無量生死苦 頂禮懺悔願滅除

懺悔已至心歸命阿彌陀佛

至心勸請

諸佛大慈無上尊 恒以空慧照三界

衆生盲冥不覺知 永沒生死大苦海

爲拔羣生離諸苦勸請常住轉法輪

勸請已至心歸命阿彌陀佛

至心隨喜

歴劫已來懷嫉妒 我慢放逸由癡生

恒以瞋恚毒害火 焚燒智慧慈善根

今日思惟始惺悟 發大精進隨喜心

隨喜已至心歸命阿彌陀佛

至心回向

流浪三界内 癡愛入胎獄 生已歸老死

沈沒於苦海 我今脩此福 回生安樂土

回向已至心歸命阿彌陀佛

至心發願

願捨胎藏形 往生安樂國 速見彌陀佛

無邊功德身 奉覲諸如來 賢聖亦復然

獲六神通力 救攝苦衆生 虚空法界盡

我願亦如是

發願已至心歸命阿彌陀佛


(説偈發願)

禮懺諸功德 願臨命終時 見無量壽佛

無邊功德身 我及餘信者 既見彼佛已

願得離垢眼 往生安樂國 成無上菩提

禮懺已一切恭敬

願諸衆生三業淸淨奉持佛敎和南一切賢聖

願共諸衆生回願往生無量壽國


諸衆等聽説中夜無常偈

汝等勿抱臭屍臥 種種不浄假名人

如得重病箭入體 衆苦痛集安可眠

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
天人が 額(ぬか)ずきて その徳を 敬い崇(あが)める 阿弥陀如来 浄き聖国(みくに)にましまして 無量の弟子が 寄り添いぬ 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
金色(こんじき)の身(み)は 須弥山の如(ごと)清らかに  瞑想は 象の歩みの落着きを  両の眼(め)は 青き蓮華の清らかさ 我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
その聖顔(みかお) 円(まど)かなること月の如(ごと) 威光は 千の日月(にちがつ)のよう 御声 (みこえ)響くは 太鼓の音(ね) はた妙鳥(とり)の声 我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
念仏者(ねぶつしゃ)の 心の台(うてな)に 顕われて 妙なる宝で 荘厳し 悪しき驕りを打ち払う 我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
比(たぐ)いなき 汚れなき 清らかな その徳は 虚空のように 澄みわたり 摂取の利益は 自在なり 我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
菩薩は称(たた)え 天魔さえ 聖名(みな)の如来を ほめ讃(たた)う 衆生の為に願力を以て 名に住す 我額づきて 敬いまつる  
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
水底(みなぞこ)に 布ける金沙(こんしゃ)の 池の蓮 功徳に満ちた 妙なる台(うてな) 坐せるミオヤは 須弥の如(ごと) 我額づきて 敬いまつる  
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
神通以て 到来せる あまた世界の御佛 (みほとけ)が ミオヤの尊顔(みかお)を 仰ぎ見て 常に崇め奉る 我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
娑婆世(このよ)には 常なるものの 体は無し 月影 雷(いかずち) 夜露の如し 由りて常住(つね)の名も無けれ 我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
但しミオヤの浄土には 三悪道の体も名も 影(かげ)もなき故 恐れなし 諸人(みなひと)心を至しては 常住尊(いまみほとけ)を 敬礼(きょうらい)す 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
阿弥陀如来の 巧みな手立て 真・善・美なる彼国(みくに)には 輪廻の絆 毫も無し 生まるれば 退くことなく 菩提に至る  我額づきて 敬いまつる 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に生き往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 
ミオヤの徳は 説きて尽きざる 海の如(ごと) 生まれて身に得た善根を 衆生の為に 施して 聖国(みくに)に生ぜる縁となす 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

(哀愍)

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏
我等をまもり 成仏の 種を育てて 後の世も 此の世も共に 救い給うは 願いの仏 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 観音菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 勢至菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます あまたの菩薩 清らかなあまたの聖者
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

わが師僧 わが父と母 善き仲間 あらゆる世界 すべての命あるものと  もろもろの さまたげ 払い ミオヤの国に 今往かん 
すべてを捧げ 犯した罪を 懴悔します

(懴悔)

心より罪を懴悔し奉る 
はるかなる 過去より今に至るまで もろもろの 悪を世間に 積み重ね 縁有る衆生を 傷つけて  父母に逆らい 三宝そしり あらゆる悪を 積みしゆえ 今、まさに 罪の報いの あらわれし 妄想顛倒に 縛られて 此処に 量れぬ 苦を受くる 額づきて 心より 懴悔し奉る 願わくは わが罪を 滅したまえ 
懴悔し終り 心を至し ミオヤに 帰命したてまつる

(勧請)

心よりみ仏たちを請来す 
みほとけは 空なる智慧で 世を照らす 目の見えぬ われらは知らぬ そのひかり 故に 苦海に 沈淪す 願わくは 此の迷いから 救うため 此処に来たりて 導きたまえ 
招き終わりて 心を至し ミオヤに 帰命したてまつる

(随喜)

喜びて 世の善行に心を至す 
はるかなる 過去より嫉(ねたみ)心を懐き 愚かなるゆえ 驕りて止まぬ 怒りを常に 外に向け み仏の智悲なる徳を 焼き滅(つく)す 今ここに 内に省み 改むる 心より あらゆるものの 善行を 己を忘れて喜ばん 
随喜しおわり 心を至し ミオヤに 帰命したてまつる

(回向)

心を至し すべてに感謝を 振り向ける 
輪廻(まよい)の世界を彷徨(さまよ)うも 今此処(いま ここ)にわが身は苦海を免(まぬが )れ得たり。 而(しか)して仏法流布の世に 巡り遇えたる喜びを 感謝の徳におさめては すべて聖国(みくに)に振り向ける  回向し終り 心を至し ミオヤに 帰命したてまつる

(発願)

心を至し 願いをおこし奉る 
願わくは 輪廻を離れ ミオヤの聖国(みくに)に往き生きて すみやかに ミオヤの妙なる御姿や尊き聖(ひじり)を 拝みては 三明六通無礙を得て 急ぎ 苦海の衆生を救う 虚空法界尽きるまで 我が願いもまた尽きぬ 
発願し終り 心を至し ミオヤに 帰命したてまつる

(説偈発願)

頭(こうべ)垂れたる 懴悔の功徳 迷いの心を終わらせる 南無阿弥陀仏のお迎えに 生きとし生ける我等がすべて ミオヤの姿を目の当たり 拝みて さとりの眼が開き 識心(こころ)は聖国(みくに)に 摂取され 菩提の心成就する
礼拝と 懴悔を終えて 帰依します 
願わくは 聖名(みな)を持(たも)ちて 諸共に 身と口と 意(こころ)を 弥陀に 浄められ 一切(すべて)の 聖を 敬礼(きょうらい)し ミオヤの聖国(みくに)に いざ往かん

(中夜無常偈)

世の人よ よく聞き給え 
中夜無常の偈を説かん

腐りゆく 屍(かばね)を抱きて 寝る勿れ 諸々の 汚れを集めて 人と呼ぶ 

病みし上 矢の刺さりたる ありさまで 何故に 安眠できようか 


後夜礼讃偈

― 午前4時頃より勤める ―

(世親菩薩の『往生論』により、二十の礼拝を行う)

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

世尊我一心 歸命盡十方 無礙光如來

與佛敎相應 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

觀彼世界相 勝過三界道 究竟如虚空

廣大無邊際 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

正道大慈悲 出世善根生 淨光明滿足

如鏡日月輪 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

備諸珍寳性 具足玅莊嚴 無垢光焰熾

明淨曜世閒 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

寳華千萬種 彌覆池流泉 微風動華葉

交錯光亂轉 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

宮殿諸樓閣 觀十方無礙 雜樹異光色

寳欄遍圍遶 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

無量寳交絡 羅網遍虚空 種種鈴發響

宣吐玅法音 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

梵音悟深遠 微玅聞十方 正覺阿彌陀

法王善住持 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

如來淨華衆 正覺華化生 愛樂佛法味

禪三昧爲食 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

永離身心惱 受樂常無閒 大乘善根界

等無譏嫌名 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

女人及根缺 二乘種不生 衆生所願樂

一切能滿足 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

無量大寳王 微玅淨華臺 相好光一尋

色像超羣生 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

天人不動衆 淸淨智海生 如須彌山王

勝玅無過者 願共諸衆生 徃生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

天人丈夫衆 恭敬遶瞻仰 雨天樂華衣

玅香等供養 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

安樂國淸淨 常轉無垢輪 一念及一時

利益諸羣生 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

讚佛諸功德 無有分別心 能令速滿足

功德大寳海 願共諸衆生 往生安樂國


南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

哀愍覆護我 令法種增長 此世及後生

願佛常攝受 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界觀世音菩薩

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界大勢至菩薩

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界諸菩薩淸淨大海衆

願共諸衆生 往生安樂國

暜爲師僧父母及善知識法界衆生斷除三障同得

往生阿彌陀佛國歸命懺悔

至心懺悔

南無懺悔十方佛 願滅一切諸罪根

今將久近所脩善 囘作自他安樂因

恆願一切臨終時 勝縁勝境悉現前

願覩彌陀大悲主 觀音勢至十方尊

仰願神光蒙授手 乘佛本願生彼國

懺悔囘向發願已至心歸命阿彌陀佛

(説偈發願)

禮懺諸功德 願臨命終時 見無量壽佛

無邊功德身 我及餘信者 既見彼佛已

願得離垢眼 往生安樂國 成無上菩提

禮懺已一切恭敬

願諸衆生三業淸淨奉持佛敎和南一切賢聖

願共諸衆生回願往生無量壽國


諸衆等聽説後夜無常偈

時光遷流轉 忽至五更初 無常念念至

恒與死王居 勸諸行道者 勤修至無餘

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏 

世尊我れ一心に 十方に尽きることなき 無礙の光に委ねます 仏の教えに照らされて

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

ミオヤの聖国(みくに)を観ずれば その迷い無き 美しさ 果てなく広がり 極みなし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

まことの大悲 無我の徳光より生ず その光り 鏡に映りし満月の如(ごと)

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

めずらしき 宝で飾れる荘厳の 輝く光のまばゆさは 清らかにして 世を照らす

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

千万(ちよろず)の 宝の蓮は 池や川・泉を覆い そよ風に 葉はゆらめきて 煌(きら)めく光

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

雲に聳(そび)ゆる高殿は 見渡す限り障りなし 宝の垣根が取り囲む 樹々放ちたる あまたの光

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

数知れぬ 宝の網は 虚空を覆い 揺れる鈴の音 妙法を宣ぶ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

法(のり)の響きは 十方にわたり 主(あるじ)は衆(しゅう)を覚らしむ 

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

浄華(じょうけ)の衆も ミオヤの正覚 法を喜び 三昧(さまや)を楽しむ
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

永久(とこしえ)の 悩み離れし 喜びの声 常に響きて絶え間なし あざける声のある筈もなし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

身の差別 障りはなくて 自利も無し 願うところは みな成ず

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

宝蓮(ほうれん)の台(うてな)に座した 聖相(みすがた)は 清らかにして 尊けり

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

天人衆 智慧の海より生れ出づ 聳(そび)える主(あるじ) 山の如(ごと)

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

衆(しゅ) は仰ぎ 敬い廻りて 花や香(か)や 衣を供え奉る 

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

極楽はけがれなくして 清らかな み法が常に転ぜられ 衆(しゅ)を利益するに 暇(いとま)なし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

ミオヤの徳は 讃えて尽きぬ 功徳大海にして 初めて証す

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん


(哀愍)

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます阿弥陀仏
我等をまもり 成仏の 種を育てて 後の世も 此の世も共に 救い給うは 願いの仏 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 観音菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 勢至菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます あまたの菩薩 清らかなあまたの聖者
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に今往かん

わが師僧 わが父と母 善き仲間 あらゆる世界 すべての命あるものと もろもろの さまたげ 払い ミオヤの国に 今往かん すべてを捧げ 犯した罪を 懴悔します

(要懴悔)

心より 罪を懴悔し奉る 

頭(こうべ)垂れ すべての仏に 請い願う これまでの 重ねし罪を 消したまえ 
今まさに過去の功徳を 回し向け 極楽に往く 因(もと)となす 願わくは 迷いの心を 終わらせる 南無阿弥陀仏の一声に 諸仏すがたを現わし給え 
大慈悲の 阿弥陀如来と 観音と 大勢至すべての仏の 姿を見、有り難き 光を浴びて 極楽へ ミオヤの願いの そのままに ミオヤの聖国(みくに)に 迎えらる

罪を悔い 回向を受けて 願いをおこし

ミオヤを 至心に 崇めます

(説偈発願)

頭(こうべ)垂れたる 懴悔の功徳 迷いの心を終わらせる 南無阿弥陀仏のお迎えに

生きとし生ける我等がすべて ミオヤの姿を目の当たり 拝みて さとりの眼が開き

識心(こころ)は聖国(みくに)に 摂取され 菩提の心成就する

礼拝と 懴悔を終えて 帰依します

願わくは 聖名(みな)を持(たも)ちて 諸共に 身と口と 意(こころ)を 弥陀に 浄められ

一切(すべて)の聖を 敬礼(きょうらい)し ミオヤの聖国(みくに)に いざ往かん

(後夜無常偈)

世の人よ よく聞き給え 後夜無常の偈を説かん

たちまちに 時は流れて 夜が明けぬ 時々刻々と 時は過ぎ 

死の王は 身近に迫る 諸々の道行く人に 勧めたる よく勤め 涅槃に到れと

晨朝礼讃偈 

— 午前8時頃から勤める—

(隋の法師 彦琮の『願往生礼讃偈」により二十一の礼拝を行う)

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

法藏因彌遠 極樂果還深 異珍參作地

衆寳間爲林 華開希有色 波揚實相音

何當蒙授手 一遂往生心 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

濁世難還入 淨土願逾深 金繩直界道

珠網縵垂林 見色皆眞色 聞音悉法音

莫謂西方遠 唯須十念心 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

已成竆理聖 眞有遍空威 在西時現小

但是暫隨機 葉珠相映飾 砂水共澄煇

欲得無生果 彼土必須依 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

五山毫獨朗 寳手印恆分 地水倶爲鏡

香華同作雲 業深成易往 因淺實難聞

必望除疑惑 超然獨不羣 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

心帶眞慈滿 光含法界團 無縁能攝物

有相定非難 華隨本心變 宮移身自安

悕聞出世境 須共入禪看 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

回向漸爲功 西方路稍通 寳幢承厚地

天香入遠風 開華重布水 覆網細分空

願生何意切 正爲樂無竆 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

欲選當生處 西方最可歸 間樹開重閣

滿道布鮮衣 香飯隨心至 寳殿逐身飛

有縁皆得入 正自往人希 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

十劫道先成 嚴界引羣萠 金砂徹水照

玉葉滿枝明 鳥本珠中出 人唯華上生

敢請西方聖 早晩定相迎 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

十方諸佛國 盡是法王家 偏求有縁地

冀得早無邪 八功如意水 七寶自然華

於彼心能係 當必往非賖 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

淨國無衰變 一立古今然 光臺千寳合

音樂八風宣 池多説法鳥 空滿散華天

得生不畏退 隨意既開蓮 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

坐華非一像 聖衆亦難量 蓮開人獨處

波生法自揚 無災由處靜 不退爲朋良

問彼前生輩 來斯幾劫強 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

光舒救毘舍 空立引韋提 天來香盇捧

人去寶衣齎 六時聞鳥合 四寸踐華低

相看無不正 豈復有長迷 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

普勸弘三福 咸令滅五燒 發心功已至

係念罪便消 鳥華珠光轉 風好樂聲調

但忻行道易 寧愁聖果遙 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

珠色仍爲水 金光即是臺 到時華自散

隨願華還開 遊池更出沒 飛空互往來

直心能向彼 有善併須迴 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

洗心甘露水 悅目玅華雲 同生機易識

等壽量難分 樂多無廢道 聲遠不妨聞

如何貪五濁 安然火自焚 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

臺裏天人現 光中侍者看 懸空四寶閣

臨迴七重欄 疑多邊地久 德少上生難

且莫論餘願 西方己心安 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

六根常合道 三塗永絶名 念頃遊方遍

還時得忍成 地平無極廣 風長是處淸

寄言有心輩 共出一苦城 願共諸衆生

往生安樂國


南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

哀愍覆護我 令法種增長 此世及後生

願佛常攝受 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界觀世音菩薩

千輪明足下 五道現光中 悲引恆無絶

人歸亦未竆 口宣猶在定 心靜更飛通

聞名皆願往 日發幾華叢 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界大勢至菩薩

慧力標無上 身光備有縁 動搖諸寶國

持座一金蓮 鳥羣非實鳥 天類豈眞天

須知求玅樂 會是戒香全 願共諸衆生

往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界諸菩薩淸淨大海衆

願共諸衆生 往生安樂國

普爲師僧父母及善知識法界衆生斷除三障同得
 
往生阿彌陀佛國歸命懺悔



至心懺悔

南無懺悔十方佛 願滅一切諸罪根

今將久近所脩善 囘作自他安樂因

恆願一切臨終時 勝縁勝境悉現前

願覩彌陀大悲主 觀音勢至十方尊

仰願神光蒙授手 乘佛本願生彼國

懺悔囘向發願已至心歸命阿彌陀佛

(説偈發願)

禮懺諸功德 願臨命終時 見無量壽佛

無邊功德身 我及餘信者 既見彼佛已

願得離垢眼 往生安樂國 成無上菩提

禮懺已一切恭敬

願諸衆生三業淸淨奉持佛敎和南一切賢聖

願共諸衆生回願往生無量壽國

諸衆等聽説晨朝無常偈

欲求寂滅樂 當學沙門法 衣食支身命

精麤随衆得 諸衆等今日晨朝各誦六念

念佛救世大慈父 念法出離解脱門

念僧諸有良福田 念戒無上菩提本

念施具足波羅蜜 念天護法利群生

回願往生無量壽

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

法蔵の修行は遥かに 遠ければ 極楽の果は いよいよ深し 

様々な宝(さとり)重なり地をなして 諸々の宝(きづき)交わり林成(な)す 

開きし華は希有なる色(めざめ) 揚ぐる波音 法(のり)の声

いかにせば 浄国(みくに)に生まる ただ願いをおこすべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

濁世すら 再び生まること難し 故に浄土を願うべし 

金色(こんじき)の道 真っ直ぐに伸ぶ 脇の樹々には 宝の網が

見れば妙なる真実の色 奏でる音色(ねいろ)み仏の声

西方は遠くにあると言う勿れ 十声に聖国(みくに)が顕われる

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

み仏の ひかりは 世界に満てれども 

衆生に恋慕させんとて 西に姿を示しけり

宝の葉には 光りが映り 池の砂々 澄みて輝やく

六通(ろくつう)得んと欲すなら 須らくミオヤの聖国(みくに)に生まるべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

眉間の白毫 朗らかにして 清らかな指 光りを放つ

地も池も 鏡の如くに澄みわたり 空にただよう 香(こう)と華

弥陀の迎えに委(ゆだ)ぬれば容易(たやす)く往くも 声を聞かずば難きなり 

願わくは唯々仰ぎ聞くばかり 群れを望まず 超然として独りゆけ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

心には 深い慈愛が満ち溢れ こぼれ出したる聖なる光り   縁なきものにも 降り潅ぐ

妙なる姿は 衆生の為に 時に応じて変じ給う

宮殿に乗り あらゆる世界を廻りても 身は揺ぎ無く 安らけし

斯くなる境を 望むなら ミオヤ三昧に入るべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

ミオヤの想いを 知り得れば 西方への道開かれる

宝の幢(はた)は 大地にそびえ 天の香りは 風薫る

蓮の花 池一面に咲き競い 樹々覆う網の鈴音 空響く

三明六通無礙を得る 百千無量の楽しみを 願わぬ者はなかりけり

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

必ず生まる誓いなら 今往かんとぞ思うべし 
樹々 楼閣を荘厳し  道に布かれる 鮮やかな布
心に随い食事あらわれ  
願えば宝殿何処へでも行く 
ミオヤの招く喚び声は
 聞こえぬものなけれども 
 
気づき得る まことの人は 希なるか

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

さとりにて 荘厳したる 彼の国へ 生きとし生けるものみなを 招き入れたる救いなり 

 池の砂 まばゆく光り 木の枝は 明るく照らす
光りより鳥が生じて 蓮(はちす)より人生まる  

 敢えて請う 早く気付きを与えたまえ

ミオヤの聖国(みくに)に 生まれしことを

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

浄めらる国土は 数多(あまた)ありけれど

現じたる 弥陀の聖国(みくに)が 縁深し 早く浄土の人となれ

八つの功徳の池の水 自然(じねん)に咲きたる七宝の華

清き聖国(みくに)を欣慕せよ 必ず気付く ミオヤの光り

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

弥陀の浄土は永遠に 輝き増して衰えず 
 
台(うてな)の光は煌(きら)めいて 

風運びたる 妙音( みょうおん)も

さえずる鳥の 妙声(みょうしょう)も 皆ミオヤの法(のり)を説く

天女も 空に華散らす 此処へ生まれば必ずや 意(こころ)のままに 華開く

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

台(うてな)に 座すは 弥陀如来 菩薩も 坐したる 蓮の華

今まさ に 開くは我か 新蓮生(しんれんしょう) 
波音が 自(おの)ずから説く 法(のり)の声 

 如法なる 静処(じょうしょ)に 逢い得た 先住(せんじゅ )の菩薩 語りあいたる なつかしさ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

ヴァイシャーリの病を癒し 空中に姿を見せて 韋提希救う

南無阿弥陀仏のみひかりは 天女も来たりて 香(こう)捧ぐ

ひとびと集い 鳥たちも鳴く 降り積もる 華を踏みしめて 

見るものみな美しい ああ、再び惑うことはなし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

世戒行(せ・かい・ぎょう)の三福勧め 五焼(ごしょう)悉く滅すべし

たとえ自ら得ざれども 往生を 願う心に皆こもる

光の珠より 鳥が飛び立ち 風吹かば 調べ奏(かな)でる

有難し 易き此の道 最勝の道

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

宝珠(ほうしゅ)より 水流れ出し 光より 台座あらわる

日に六度 自然(じねん)に 華は散りゆくも

願えば また自ずから咲く 池に遊び 空を舞うこと 自在なり

ミオヤの心を頂けば 直ぐに彼処(かしこ)に迎えらる

須らく ミオヤの想いに触れるべし

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

甘露の水は 心を浄め 妙なる雲は 目を悦ばす

互いに心は 通じ合い 永遠(とわ)のみいのち計りなし

道(みち)楽しみて 尽きることなく 何処にありても法を悦ぶ  

何ゆえに この世で慾を貪りて 自ら苦しみの種をまく

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

宮殿(きゅうでん)の中 天女舞い 光の中には 菩薩の姿

空にそびえる 四宝の楼閣 取り囲みたる七重(ななえ)の垣根

疑い多きは 辺地(へんじ)に生まれ 徳少なきは 仏に会えぬ

遠き地に 心掛けるは 内なるミオヤ 聖(きよ)き光りに出会う為

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

欲するところは 聖意(みむね)にかない

自我の苦しみ 消え去れり

南無阿弥陀仏の一声に 心は西に運ばれて

須臾の間に 無礙自在 還りなば 風清らかに大地際なし

心のままに 有縁の衆生を 済度せん

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん
(哀愍 )

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

我等をまもり 成仏の 種を育てて  後の世も 此の世も共に 

救い給うは 願いの仏 

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます観音菩薩

さとりの印(しるし) 身に刻むれど ひかりの中に輪廻を納め

大悲の眼差し絶えぬ故に 誰か帰依せぬ人やある

南無阿弥陀仏の名号を 弥陀に代わりて勧めては

自ら 三昧(サマヤ)に入り給い 

範(はん)示して いま華が咲く

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 勢至菩薩

智慧の力は 極みなし そのみ光は辺(ほと)りなく

歩めば 光り零れ落ち 大地喜び震動す

坐せば 鳥の群がりて 妙なる歓喜の声を揚ぐ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます あまたの菩薩  清らかな あまたの聖者を崇めます

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

わが師僧 わが父と母 善き仲間 あらゆる世界 すべての命あるものと もろもろの さまたげ 払い ミオヤの国に 今往かん すべてを捧げ 犯した罪を 懴悔します

‎(要懴悔)‎

心より 罪を懴悔し奉る

頭(こうべ)垂れ すべての仏に 請い願う これまでの 重ねし罪を 消したまえ 

今まさに 過去の功徳を 回し向け 極楽に往く 因(もと)となす

願わくは 迷いの心を 終わらせる 南無阿弥陀仏の一声に 諸仏すがたを現わし給え

大慈悲の 阿弥陀如来と 観音と 大勢至すべての仏の 姿を見、

有り難き 光を浴びて 極楽へ ミオヤの願いの そのままに

ミオヤの聖国(みくに)に 迎えらる 罪を悔い 回向を受けて 願いをおこし ミオヤを 至心に 崇めます

(説偈発願)

頭(こうべ)垂れたる 懴悔の功徳 迷いの心を終わらせる 南無阿弥陀仏のお迎えに 生きとし生ける我等がすべて ミオヤの姿を目の当たり 拝みて さとりの眼が開き 識心(こころ)は聖国(みくに)に摂取され 菩提の心成就する

礼拝と 懴悔を終えて 帰依します

願わくは 聖名(みな)を持(たも)ちて 諸共に 身と口と 意(こころ)を 弥陀に 浄められ 一切(すべて)の聖を 敬礼(きょうらい)し ミオヤの聖国(みくに)に いざ往かん

‎(晨朝無常偈)

世の人よ よく聞き給え 

晨朝無常の偈を説かん

寂滅の 楽しみを 欲するならば 正に仏の行を行ずべし

衣食(えじき)は 与えられたる そのままに

みな人よ 朝に唱えよ 六念を

(六念法)

仏は 救世(ぐせ)の 大慈父なるを

法は 出離解脱の 門なるを

僧は あらゆる 良福田

戒は 無上の菩提の 本なるを

布施は 波羅蜜具足せる

菩薩は 法を護りて 衆生度す

すべての心を振り向けて ミオヤのみ国に今往かん



日中礼讃偈

—正午頃より勤める—

(『観無量寿経』十六観に基づき善導大師自作の往生礼讃 二十礼)

無至心歸命禮西方阿彌陀佛

觀彼彌陀極樂界 廣大寬平衆寶成

四十八願莊嚴起 超諸佛刹最爲精

本國他方大海衆 竆劫算數不知名

普勸歸西同彼會 恆沙三昧自然成

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

地下莊嚴七寳幢 無量無邊無數億

八方八面百寳成 見彼無生自然悟

無生寶國永爲常 一一寳流無數光

行者傾心常對目 騰神踊躍入西方

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

地上莊嚴轉無極 金繩界道非工匠

彌陀願智巧莊嚴 菩薩人天散華上

寳地寳色寶光飛 一一光成無數臺

臺中寳樓千萬億 臺側百億寳幢圍

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

一一臺上虚空中 莊嚴寶樂亦無竆

八種淸風尋光出 隨時鼓樂應機音

機音正受稍爲難 行住坐臥攝心觀

唯除睡時常憶念 三昧無爲即涅槃

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

寶國寳林諸寶樹 寳華寳葉寳根莖

或以千寳分林異 或有百寳共成行

行行相當葉相次 色各不同光亦然

等量齊高三十萬 枝條相觸説無生

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

七重羅網七重宮 綺互回光相映發

化天童子皆充滿 瓔珞煇光超日月

行行寳葉色千般 華敷等若旋金輪

菓變光成衆寳盇 塵沙佛刹現無邊

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

寳池寳岸寳金沙 寳渠寶葉寳蓮華

十二由旬皆正等 寶羅寶網寶欄巡

德水分流尋寳樹 聞波覩樂證恬怕

寄言有縁同行者 努力翻迷還本家

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

一一金繩界道上 寶樂寳樓千萬億

諸天童子散香華 他方菩薩如雲集

無量無邊無能計 稽首彌陀恭敬立

風鈴樹響遍虚空 歎説三尊無有極

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彌陀本願華王座 一切衆寶以爲成

臺上四幢張寳縵 彌陀獨坐顯眞形

眞形光明遍法界 蒙光觸者心不退

晝夜六時專想念 終時快樂如三昧

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彌陀身心遍法界 影現衆生心想中

是故勸汝常觀察 依心起想表眞容

眞容寳像臨華座 心開見彼國莊嚴

寳樹三尊華遍滿 風鈴樂響與文同

顧共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彌陀身色如金山 相好光明照十方

唯有念佛蒙光攝 當知本願最爲強

六方如來舒舌證 專稱名號至西方

到彼華開聞玅法 十地願行自然彰

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

觀音菩薩大慈悲 已得菩提捨不證

一切五道内身中 六時觀察三輪應

應現身光紫金色 相好威儀轉無極

恒舒百億光王手 普攝有縁歸本國

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

勢至菩薩難思議 威光普照無邊際

有縁衆生蒙光觸 增長智慧超三界

法界傾搖如轉蓬 化佛雲集滿虚空

普勸有縁常憶念 永絶胞胎證六通

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

正坐跏趺入三昧 想心乘念至西方

覩見彌陀極樂界 地上虚空七寶莊

彌陀身量極無邊 重勸衆生觀小身

丈六八尺隨機現 圓光化佛等前眞

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

上輩上行上根人 求生淨土斷貪瞋

就行差別分三品 五門相續助三因

一日七日專精進 畢命乘臺出六塵

慶哉難逢今得遇 永證無爲法性身

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

中輩中行中根人 一日齋戒處金蓮

孝養父母敎回向 爲説西方快樂因

佛與聲聞衆來取 直到彌陀華座邊

百寳華籠經七日 三品蓮開證小身

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

下輩下行下根人 十惡五逆等貪瞋

四重偸僧謗正法 未曾慚愧悔前𠍴

終時苦相如雲集 地獄猛火罪人前

忽遇往生善知識 急勸專稱彼佛名

化佛菩薩尋聲到 一念傾心入寳蓮

三華障重開多劫 于時始發菩提因

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

彌陀佛國能所感 西方極樂難思議

渇聞般若絶思漿 念食無生即斷飢

一切莊嚴皆説法 無心領納自然知

七覺華池隨意入 八背凝神會一枝

無量菩薩爲同學 性海如來盡是師

彌陀心水沐身頂 觀音勢至與衣被

歘爾騰空遊法界 須臾授記號無爲

如此逍遙無極處 吾今不去待何時

願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方阿彌陀佛

哀愍覆護我 令法種增長 此世及後生

願佛常攝受 願共諸衆生 往生安樂國

南無至心歸命禮西方極樂世界

觀音勢至諸菩薩淸淨大海衆

願共諸衆生 往生安樂國

普爲師僧父母及善知識法界衆生斷除三障

同得往生阿彌陀佛國歸命懺悔

至心懺悔

南無懺悔十方佛 願滅一切諸罪根

今將久近所脩善 囘作自他安樂因

恆願一切臨終時 勝縁勝境悉現前

願覩彌陀大悲主 觀音勢至十方尊

仰願神光蒙授手 乘佛本願生彼國

懺悔囘向發願已至心歸命阿彌陀佛

(説偈發願)

禮懺諸功德 願臨命終時 見無量壽佛

無邊功德身 我及餘信者 既見彼佛已

願得離垢眼 往生安樂國 成無上菩提

禮懺已一切恭敬

願諸衆生三業淸淨奉持佛敎和南一切賢聖

願共諸衆生回願往生無量壽國

諸衆等聽説日中無常偈

人生不精進 喻若樹無根 採華置日中

能得幾時鮮 人命亦如是 無常須臾間

勸諸行勸道衆 勤修乃至真

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

弥陀の 極楽世界(みくに)を 観ずるに 広大なる功徳以て 荘厳し給う浄土では 大悲の願い 満ちたる光 宝の如く輝きて だれの国より美しい そのひかり どれほどの菩薩が 数えても 見極めること 叶うまじ 普く勧む 此の浄土(くに)に 心遊ばし 聖意(みむね)をさとり 自然(じねん)に霊化成就せよ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

地下の荘厳 宝の柱に支えらる 量りなく 辺りなき 荘厳は 無数の宝の 柱より成る 眺(なが)むれば 自ずと覚る いのちの不思議 永久(とこしえ)に 変わることなき いのちの光 想いを寄せれば 目に浮かび 神識(こころ)は 聖国(みくに)に 踊躍(ゆやく)する

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

地上の荘厳 極まりなし まっすぐ伸びたる金色(こんじき)の道 弥陀の慧願が 自然(じねん)に織りなし 菩薩や天女 華を撒く 地の色は 光輝き その光 無数の台(うてな)を 生み出さば 台の中には 数多(あまた)の楼閣立ち並び 無量の幡が 取り囲む

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

台の頭上の 虚空には 無数の楽器が 飾られて 清らかな 風に揺れては 光りを放ち 奏でる色の音 人に寄り添う 快なる響き 娑婆では聞こえぬ妙なる響き 行住坐臥に 心を掛けよ 睡時には 聞こえぬなれど 南無阿弥陀仏 心は 涅槃に 奪われる

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

極楽の 宝の林 宝の樹 華も葉も 木の根も茎も みな宝 あるいは千ある宝の林 あるいは百ある宝の林 木々はそれぞれ 立ち並び 葉はそれぞれに 生い茂る さまざまな 色と光は きらめけり 樹の高さ 皆均しくて 三十万里 そよ風に 揺れる枝の音(ね) 妙なるみ法(のり)

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

七重(ななえ)の網(あみ)に 七重(ななえ)の御堂(みどう) 互いに放つ 光交わり綾をなす 御堂(みどう)には 生れたばかりの 新蓮生(しんれんしょう) 身の飾り 日月(にちがつ)よりも 輝けり 立ち並ぶ 宝の樹の葉は千の色 華は咲けり 金色(こんじき)の輪が 回る如(ごと) 果実のひかりは 蓋(かさ)となり 数知れぬ み仏の国を 映し出す

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

宝の池の 岸の砂 その支流には 蓮華の花・葉 大きさ車輪の如くにて 皆正覚の光を放つ 美しき網や垣根に 囲まれて 功徳の水は湧き出し 宝の木々に 廻(めぐ)り沁(し)む 波の音(ね)を 聞きて楽しむ 静けさよ 有縁の者に 言(こと)寄せる おのれ忘れて 急ぎ目覚めよ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

金の道 一つ一つが 綾を成し 楼閣も 宝の楽器も 千万億 天の童子は 香・華(こうけ)撒(ま)き 雲の如くに 諸菩薩集(つど)い 阿弥陀仏(ほとけ)に 額(ぬか)づきぬ 鈴の音(ね)と 木々の音色(ねいろ)は 空に満ち 阿弥陀仏(ぶ)と観音勢至を 讃(ほ)め称(たた)う

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

阿弥陀仏(ぶ)の 願いが造りし 蓮華の座 もろもろの 宝に依りて 合成(ごうじょう)せり 台(うてな)の頭上 四本(しほん)の柱に幕かかり その下は独(ひと)り座したる 阿弥陀如来 尊き姿の 放つ光は宙(ちゅう)に満ち 蒙る者は心(こころ)不退に導かる 行住坐臥に ミオヤの光(よびごえ) 念ずれば 迷い終わりて 三昧(さまや)に入りぬ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

御身(みからだ)も こころも 宙(ちゅう)に満ち充ちて 我が心にも満ち給い 想えば姿顕わし給う それ故に汝に勧む 常に想いを一(いつ)にして ミオヤの御顔(みかお)を 恋慕(れんぼ)せよ 心の眼 開きて 浄土を 見まつれば 阿弥陀仏 観音勢至 蓮の花 宝の木々に 風に揺られし鈴の音(ね)は 皆経に説かれし如くなり

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

弥陀の姿は 金山(こんせん)の如(ごと) まばゆく光り 世を照らす その身光りは 声となり 我等の口から 顕われ給う 弥陀の 願いに 勝るものなし あらゆる仏 舌をのべ 専(もは)らに 聖名(みな)を称うれば 聖国(みくに)に到るとあかさずや 識(こころ) 蓮台に 生じなば さとりの願い 実を結ぶ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

観音菩薩の大慈悲は すでに己はさとりを得ても 敢えて仏の位を捨てて 一切(すべて)の迷えるものたちを たった一人の我が子のように 自身の中に包み込み 決して離れず寄り添って 時に姿を現わさば 苦しむ我が子を抱きしめたまう あらゆる手段(てだて)を尽くしては ミオヤの御許(みもと)へ導く大悲

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

勢至菩薩は不思議なり 偉大なみ光り 普く照らす 縁有りて 名を聞くものは尽く 霊化の光に照らされて 智慧の眼(まなこ)が開かれる 菩薩歩けば 地が揺れて 葉も裏返りて さとり色 数多(あまた)の化仏も寄り集い 虚空に満ちて 普く晋む 常にミオヤを憶念し 迷いの心を 浄土に向けよ

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

静かに座り こころを定め 弥陀の浄土に心を向けよ 心が聖国(みくに)に 到りなば 地も空も 七宝盈つる その中に 拝みしミオヤの御姿は 丈六・八尺 我がために 応じて御からだ 現わし給う

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

上輩は 上行にして上根の人 識(こころ)浄土に生じてよりは 貪りと怒りを断じ 礼拝・讃歎・観察と作願・回向を行じては 正しい心を持(たも)ちけり 一日七日の別行を 専らに勤める徳により 自我(こころ)の終わり 台(うてな)に乗りて 迷いを離る 嬉しけれ 逢い難き法(のり)会い得た喜び 永遠(とわ)の さとりを 楽しまん

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

中輩は 中行にして中根の人 識(こころ) 浄土をかいま見て 日を選びては 戒守り 父母(ちちはは)に まことの心で孝養す 為に西方の快楽(けらく)を勧め 自我(こころ)終わりて 仏が聖聚(しょうじゅ)と 迎え来て 直ちに 華坐の辺りに生まれ 蓮のつぼみ 七日をかけて徐々に開けて さとりを証(あか)す 

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

下輩の者は 下行下根 十悪五逆、貪り、怒り、重き悪、許されざる罪 積みたる上に 慚愧の心無き故に 恐れる事も更になし 終わる時 地獄の相が顕われて 身に猛火が迫り来る 幸いに 知識の勧めに遇い得ては 彼の仏名を称せしむ 化仏や菩薩 声に乗じて 迎え来る 一念に往生すれど 未だ花は開かれぬ 多劫過ぎ 華の咲きて 漸(ようや)く覚りを志す

願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる 今ここに在(まし)ます阿弥陀仏

大悲の願いに 荘厳されたる 極楽浄土は 量り知ること 難きなり   喉の渇きは慧法を聞かば癒されて 空腹は ミオヤを念ぜば充たされる  一切の荘厳 ミオヤの説法 気づき悟るはオヤ情(ごころ)  池に入れば 七つの覚りが 深く進みて 枝を見れば 八つの禅定 成就せる  人はみな拝みたき菩薩なり 此の世はみな師 観音勢至の 悲智の衣を身にまとい あらゆる世界 喜び巡る 悲しみ苦しみ 仏になるべき道ゆえに 今を離れて 浄土なし

(哀愍)

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます阿弥陀仏
我等をまもり 成仏の 種を育てて 後の世も 此の世も共に 救い給うは 願いの仏 
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 観音菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます 勢至菩薩
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

心を至し すべてを捧げたてまつる  今ここに在(まし)ます  あまたの菩薩 清らかなあまたの聖者
願わくは すべて生きとし生くものと ミオヤの御許(みもと)に 今往かん

わが師僧 わが父と母 善き仲間 あらゆる世界 すべての命あるものと もろもろの さまたげ 払い ミオヤの聖国(みくに)に 今往かん

すべてを捧げ 犯した罪を 懴悔します

(要懴悔) 

心より 罪を懴悔し奉る 

頭(こうべ)垂れ すべての仏に 請い願う これまでの 重ねし罪を 消したまえ 
今まさに過去の功徳を 回し向け 極楽に往く 因(もと)となす 願わくは 迷いの心を 終わらせる 南無阿弥陀仏の一声に 諸仏すがたを現わし給え 
大慈悲の 阿弥陀如来と 観音と 大勢至すべての仏の 姿を見、有り難き 光を浴びて 極楽へ ミオヤの願いの そのままに ミオヤの聖国(みくに)に 迎えらる

罪を悔い 回向を受けて 願いをおこし ミオヤを 至心に 崇めます

(説偈発願)

頭(こうべ)垂れたる 懴悔の功徳 迷いの心を終わらせる 

南無阿弥陀仏のお迎えに 生きとし生ける我等がすべて ミオヤの姿を目の当たり 拝みてさとりの眼が開き 識心(こころ)は聖国(みくに)に 摂取され 菩提の心成就する

礼拝と 懴悔を終えて 帰依します

願わくは 聖名(みな)を持(たも)ちて 諸共に 身と口と 意(こころ)を 弥陀に 浄められ 一切(すべて)の聖を 敬礼(きょうらい)し ミオヤの聖国(みくに)に いざ往かん

(日中無常偈)

世の人よ よく聞き給え 日中無常の偈を説かん

自ら精進せぬものは たとえば樹の根なきが如(ごと)

華を手折りて 日向に置かば しばらくは 鮮やかなれど

束の間のこと 人の命もまた同じ たちまちに 儚く消える 道なれば  勤めてミオヤの世に到れ